SweetS最後のインタビュー

SweetS「Color of tears」特集掲載
今だから語れる結成秘話、デビュー、初ライヴ、そして卒業まで語ったラスト・インタビュー

──今回のラスト・シングル「Color of tears」をもって、SweetSは卒業だけど、最初にこの5人でやっていくって決まったときはどんな気持ちだった?

AYA:デビューできること自体がうれしくてメンバーについては、あんまり考えてなかったかな。

AKI:初めはびっくりして、気持ち的には実感なかった。だから、不安が多かったかな。グループになると思ってなかったし。


──エイベックス・オーディションでこのメンバーのことは?

AKI:オーディションの時は結構HARUNAをライバル視してた(笑)。

HARUNA:わたしはAKIとMAIを意識してた(笑)。


──それでついに、デビューが決まり2003年のa-nationで初ライヴだね。

AYA:デビュー前でしたね。なのに、全国廻ったもんなぁ。

MIORI:最後のお台場はメインステージに出させてもらったので、ものすごく緊張しました。

HARUNA:でも楽しかった。地方のご飯を食べたりして、すごい楽しかった。


──活動を振り返ってみて、たとえばシングルの中で思い出のあるものはある?

AKI:「LolitA☆(Strawberry in summer)」はデビューイベントをよく覚えていて、いよいよなんだと思うと、直前で泣いてしまって。


──「Love like candy floss 」はファンのみんなにも人気の曲だよね。

AYA:この曲は歌詞が、同年代の子の恋をテーマにしていて、友達とかも好きって言ってくれる子が多いですね。

AKI:PVを初めてロケで撮った! 長野だったんだけど、朝早かったです。HARUNAが年上の男の人に憧れるっていう、ちょっとドラマっぽく撮ったんですよ。この曲で『ポップジャム』(NHKの音楽番組)にも出て、4週勝ち抜きしたんやな。

MAI:毎週、毎週抜かれるんじゃないかって、ドキドキしながら見てた(笑)。

HARUNA:番組の最後に最高得点のアーティストの曲が流れるじゃないですか。1位の間、SweetSの曲が流れてたんですけど、あそこでわたしが失敗した映像が4週も流れてたんです。舞い上がって、力入れすぎて声が裏返っちゃって(笑)。


──次にミニ・アルバム『SWEETS』が発売されて。この頃から頻繁にイベントをやっていましたね。

HARUNA:マンスリー・ライヴとかやってました。懐かしいねー。あとは、ミニ・アルバムを出した後、タワーレコードでライヴをやったことが印象に残ってます。無料イベントじゃないライヴをやったのも初めてだし、SweetSだけでやったのも初めてだったし。


──そして、ミニ・アルバム後、最初のシングルが「Grow into shinin' stars」。PV密着したのもここからだよね。

AYA:これはホントに、AYAジャイアンツが好きだったから、めっちゃうれしかったですね(笑)。

HARUNA:BARKSさんの私物プレゼントあったでしょ。わたしホントにビニール袋でいったんだよね、あの日(笑)。私物も本当に使ってたものだし。

MAI:あの曲のPV、MAIだけすごくダンス間違ってるんです(笑)。初めて一人で踊ったから、とっても緊張しました。


──そして、次の8月に1周年記念イベントがあって。

HARUNA:アンコールで「Grow into shinin'stars」やろうとおもったら、シャラララジャーンって違う音が鳴って、舞台監督さんが間違ったかと思って。え、え、とかなって。それで、“AKIへ”ってなって。

AYA:お母さんからの手紙や。AKI以外の子が一番泣いとったよな。

AKI:そう、一番笑顔で。お母さんに、“何であんたが一番泣いてないんよ”って、言われた。

HARUNA:(MAIと)うちら帰りの飛行機で見たよね。飛行機でずっと泣いてました。


──そして、2005年にはミニ・アルバム『Keep on movin'』を挟んで、「ミエナイツバサ」がリリースされますね。この曲はすごく前向きないい曲だよね。PVも初の海外ロケで!!

MIORI:ハワイ行きました! 初海外! 楽しかったぁ!!

HARUNA:でも、スコールですごい雨降ったね! いっぱい。それに、わたしは体調崩して、蚊に刺されたみたいに顔にぶつぶつが広がっちゃって…顔が地球儀みたいだった(笑)。AYAは熱出しちゃうし。でも、AYAが倒れたからオフができて、みんなでお買い物に行けたんです。AYAに感謝(笑)。


──ハワイではDVD『Wings of my heart』の、収録用の企画もいろいろやったよね。

MIORI:セスナの飛行機操縦しました! MIORIとAKIが操縦したんですけど、虹くぐったんですよ。びっくりした! どうだったわたしの操縦は?

MAI:ひどいっ!


──そして、8月に初の東名阪ライヴ・ツアー。これは盛り上がったね! 全公演が完売したし。

AKI:あの夏休みはライヴのイメージしかないですね。ライヴ自体は3回しかなかったんですけど、その間にリハーサルとレコーディングがあったし。でも、楽しかったよね、ライヴ。

AYA:やってるうちに、だんだんできてくるのが、自分でも達成感があったな。

MIORI:初めてソロ曲を披露したんですけど、トップバッターだったし、緊張しました。

MAI:ホント、めっちゃ緊張した!

HARUNA:リハーサルのときに、本番は自分たちのダンスやお客さんの熱気ですごく暑いからって、今のうちから体力をつける意味でもクーラー全部消して練習したんですよ。暑さと湿気で窓ガラスとか鏡とかみんな曇っちゃって。

MIORI:うん、リハーサルのほうが暑かった(笑)。


──AKIとAYAがいない間3人はどうだった? アルバムも出したけど。

HARUNA:リリース・イベントも3人でやったんですけど、5人だと立ち位置移動とか難しいけど3人だとスカスカで(笑)、やっぱ違うなって思いました。あと、フル・アルバムは分厚いと思った(笑)。2枚組みだったし。LP盤が好きでよく写真見てました。DVDに全シングルのPVとオフショットがついてるから、順番に見て“うぁー成長しる”って、自分で思ったり。


──その後、久しぶりに5人で「Bitter sweets」が出て。ジャケットがファーストに似てるんだよね。

AKI:撮影で「LolitA☆」とまったく同じ絨毯を使っているんです。おっきくなっているから乗り切らなかった(笑)。


──そして、新曲の「Color of tears」だけど、最近なかったしっとりした感じだね。

AKI:この曲で最後になってしまうので、作詞家さんも5人のことを書いてくれた詞になってます。ハーモニーとコーラスがしっかりしていて、最近の曲はHARUNAがメインをとることが多かったんですけど、今回は全員が参加して、かなり凝った作りの曲になっています。


──詞も切ない雰囲気だよね。ファンの人が泣いちゃうんじゃないかな。

AKI:わたしたちも泣いちゃいましたよ。歌詞に感動して。


──歌詞の中のメッセージは、SweetSからファンへの言葉にも読めるし、SweetSからSweetS自身へのメッセージとしても受け取れる内容になっているよね。

AKI:そうですね。自分自身の気持でもあるし、メンバーやファンの方へのメッセージとも捉えられると思います。別れの歌のようですけど、これからがスタートでもあるので、あまり切なくは捉えてほしくないですね。SweetSとしては終わってしまうけれど、わたしたち、それぞれはこれからなので。


──卒業ということで、5人で話し合ったりした?

AKI:決まってから、みんなで何回か話しました。これからのことじゃなくて、6月7日まで最後までがんばろうって。まだ、それぞれが何をしたいかって言うのは具体的には決まってないんですけど。それは一人ひとりが決めていこうっていうことで。


──実際に発表があってから、周りの反応とかどうだった? オフィシャル・サイトの掲示板にもいっぱい、やめないでっていう書き込みがあったりして。

HARUNA:そう言ってくれるのはすごいうれしかったです。

AKI:けど、そう言われると辛いっていうのもあったかな。前向きに、一人ひとりで進まないと、という気持ちもあったし。


──AKIとAYAが受験で休んだりっていうのもあったけど、活動で学校との両立とか、地方からの移動の大変さとかもあったのかな。

AKI:確かに勉強と仕事との両立が大変で、そのせいで休業もあったんですけど。休業している間に3人を見て、“もっとこうしたらいいんじゃないか”とか“やっぱりすごいな”って思えることもあったし。5人のSweetSで、もう少しがんばりたかった気持ちはありますね。


──では、最後にファンのみんなに一言お願いします。

MAI:今後はそれぞれみんな違う道を行くけど、一人ひとりが活躍できたらいいな、って思います。

MIORI:この卒業を新しいスタートとして受け止めて、これからもがんばっていきたいです。

AYA:SweetSのみんなとは連絡を取り合って支えあいたいし、お互いの活動とか応援しあいたいですね。個人的にもがんばりたいです。

HARUNA:今までずっと5人でやってきて、1人になるのは寂しいっていうのは正直あるんですけど、それじゃ前に進めないし、前向きに考えてSweetS、5人全員を応援してほしいです。

AKI:この3年間、SweetSとして一緒にがんばってきたことを生かせるように、これからは一人ひとりががんばっていくので、これからもずっと応援してください。